ムーがゆく

わが身が、ゆるゆると世に漂うさまを書いていゆきます。

ゲレンデと私

   まだまだ雪がちらついたりして寒いですね。世間もウインタースポーツのシーズンですが、ボードやスキーが好きー♥、なわけでもない私は白銀の雪山に出かけたりすることはありません。

   好きなウインタースポーツは雪合戦という私が初めて本格的なスキーに行ったのは、学校の授業の一環としてスキー合宿をした時です。バスの中で騒いで眠れず、ほとんど徹夜状態でゲレンデに出ました。私はアイススケートはできるので、スキー板なんか靴が少し長くなったくらいだろうとタカをくくっていたのですが、スキー部の人達から一応のレクチャーは受けておきました。ボーゲンさえできれば何とかなるでしょう。

同じくゲレンデは初めてという友人2人とリフトに乗って山頂へ。ただただ白い景色に見とれていましたが、終点が近くなった地点でよく考えると3人ともリフトの降り方を知りません。降りる時に停まってくれないことに今さら気づき、焦った我々はスキー板をもつれさせて あえなく転倒。けたたましい警報とともにリフトが緊急停止しました。

起きあがろうともがいていましたが ひっくり返った亀の子状態。なんとか板を外そうとじたばたしている3人組に、後ろで詰まっている人達の失笑が聞こえてきます。

ようやく山頂に着きましたが、友人の目は虚ろ。すっかり心に傷を負ってしまった私も へっぴり腰のボーゲンしかできません。小学生くらいのちびっ子達に華麗に抜き去られ、他のスキーヤーさん達の進路を妨害しながら、何度も何度も転んで雪まみれになって麓まで転がってきた我々。もうボロボロです。

いきなり普通のコースに出るのは無謀、という結論に至り、傾斜の緩やかな『キッズコース』という所に行きました。しばらくそこで滑っていましたが、係員さんに「10歳以上の方は入らないでください」と言われて追い出されてしまい、もうリフトに乗る勇気のない我々は やむなく徒歩で山の中腹まで登っては転がってくる、ということを繰り返しました。

    日が暮れる頃にはそこそこ滑れるようになっていましたが、充分にスキーを堪能した我々は翌日はもうゲレンデには出ず、かまくらや雪だるまを作って過ごしました。いちおう昨日一日はスキー板を履いてはいたので単位はもらえるでしょう。

せっかくの機会にあまりよい思い出を作ることができず、すっかりゲレンデ嫌いになってしまった私。今年も春まで こたつでぬくぬく過ごしています⛄